このページには、2026年9月に上映会SNSに投稿した内容を、整理して載せています。
〈クリエイター紹介〉
ティナ・ロメロ
監督、共同脚本
本作が長編デビュー作となったティナ・ロメロ監督は、DJとしての顔も持っており、本作にもその音楽センスが活かされています。ゾンビ映画のレジェンドであるジョージ・A・ロメロの娘として、その伝統へのリスペクトを込めつつ、自身の持ち味も存分に表現しています。
今年2月のインスタライブによると、次回作としてゲイのサメ映画(!)を構想中だとか。そのときの監督の発言は、次の記事で紹介されています。記事中でインスタライブのアーカイブを見ることができます。
https://www.fangoria.com/tina-romero-shark-movie-jawline/
インスタライブで監督が着ているTシャツは、本映画のオフィシャルグッズサイトで購入できます(監督着用のものは袖に猫のイラストが描かれているように見えますが、これは販売グッズにはありません)。ちなみに、私(主催者)が購入した2026年2月時点の送料は20ドルでした。
エリン・ジャッジ
共同脚本
ティナ・ロメロ監督とともに本作の脚本を担当したのがエリン・ジャッジです。コメディアンでもある彼女によって遊び心がふんだんに散りばめられた本作は、ホラー映画なのに笑えるシーンが盛りだくさんです。
本上映会の日本語字幕ご担当・中沢志乃さんが、脚本のよさを最大限に引き出す素敵な翻訳をしてくださいましたので、ぜひお楽しみに!
〈キャスト紹介〉
ケイティ・オブライアン
ドレー役
ブルックリンのクラブ「ヤム」でパーティーを運営するドレーを演じるのは、大活躍が止まらないケイティ・オブライアン。2025年に公開された出演作は、本作を含め5本にのぼりました。『愛はステロイド』や『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』など、インディーズから大型フランチャイズまで幅広い作品で様々な役をこなしており、その存在感から目を離せないファンは日本にも多いでしょう。
テレビシリーズの『マンダロリアン』にも出演しているので、今年公開された『マンダロリアン・アンド・グローグー』をきっかけにテレビ版を観て、最近ケイティに出逢ったファンもいるかもしれません。
ちなみに2025年出演作のうち日本未公開の最後の1作『CHRISTY』も、すでに配給が決まっていて、冬には劇場公開となるようです。こちらもとても楽しみですね。
https://theriver.jp/christy-jp-2026-winter/
タイトルでケイティを「待ち望んでいたクィア・アクション・スター」と呼んでいるこちらの記事は、本作に関する話が中心になっているインタビューです。ケイティが本作のメッセージや撮影現場の様子について語ってくれています。
https://pridesource.com/article/katy-obrian-is-the-queer-action-star-weve-been-waiting-for
ジャケル・スパイヴィー
サム/サマンセ役
ジャケル・スパイヴィーはブロードウェイを中心に活躍する舞台俳優で、本作で演じるサムは、ドラァグクイーン「サマンセ」として活躍していた過去を持ちます。歌声が本当に素晴らしく、サマンセとしての歌唱シーンは間違いなく本作のハイライトのひとつです。
代表作『A Strange Loop』では2021年から主演を務め、2022年には同役でトニー賞にノミネート、さらに同役で参加したアルバムが2023年にはグラミー賞にノミネートされた経歴を持ちます。
トマス・マトス
ニコ/スクランプシャス役
クラブ「ヤム」で働くニコは、ブッシュウィックのベイビー・クイーン「スクランプシャス」として、これからゾンビが襲来するというまさにその夜、ドラァグクイーンとしてのデビューを迎えます。
俳優でもありダンサーでもあり、ネイルアーティストでもある芸達者、トマスが披露する華麗なダンスは必見です!
本作には、トマスが歌唱と制作に名を連ねる楽曲「Make An Entrance」が使用されています。
ミュージカル『ヘイディズタウン』ブロードウェイ公演では、女神「フェイト」役にAMAB(出生時に男性を割り当てられた人)のノンバイナリーとして出演した最初の俳優となりました。
ちなみに英語「scrumptious」は「とてもおいしい」といった意味があるほか、魅力的な人・ものに対しても用いられます。まさに”scrumptious”なスクランプシャスのPV風動画をトマスがインスタで公開しているので、ぜひご覧ください!
https://www.instagram.com/reel/DaDUfFjutYf/
ニナ・ウエスト
ジンジー役
ニナ・ウエストが務めるのは、「ヤム」で活躍するドラァグクイーンであり、サマンセの心の支えであるジンジー役。「ヤム」のパーティーでは、メインのパフォーマーとMCの両方を担当しつつ会場を沸かせる一流クイーンです。
ドラァグクイーンのパーティーを舞台とする本作には、実際にドラァグアーティストとして活躍する人たちがキャスティングされています。ニナもそのひとりであり、ミュージカル『ヘアスプレー』で主人公の母親役エドナを演じたり、歌や映像の作品に携わったりと、多方面でその才能を見せてくれます。
ニナの活動はパフォーミングアーツに留まらず、LGBTQ+の権利向上にも積極的です。当事者コミュニティのための基金運営や、自分らしく生きられるようにという願いが込められた子ども向け絵本の制作など、ニナが様々に発信するメッセージは、熱い想いが込められたジンジーの台詞と重なるところがあります。
その絵本に着想を得て制作された楽曲がYouTubeで公開されています。温かな言葉とやさしくてかわいいイラストに彩られたニナの名曲を、ぜひお聴きください。
https://youtu.be/oyA12rPV6Dg?si=5IHOfBuyO4pVa2XH
ジャック・ヘヴン
ケルシー役
クラブ「ヤム」でドレーの見習いとして働くケルシーを演じるのはジャック・ヘブン。ジャックの近年の代表作といえば、やはり昨年(アメリカでは2024年)公開された『テレビの中に入りたい』ではないでしょうか(当時は「ブリジェット・ランディ=ペイン」の名前で出演)。作品自体の評価はもちろん、ジャックが演じたマディ役は、その強烈な長台詞とともに観た人の印象に刻み込まれただろうと思います。
最新作は、アメリカでは今年夏に公開された『Teenage Sex and Death at Camp Miasma』(原題)で、『テレビの中に入りたい』と同じくジェーン・シェーンブルンによる監督&脚本です。
『キャンプ・ミアズマ ティーンのセックスと死』の邦題で、今年の東京国際映画祭での上映が決まったようで、こちらもとても楽しみですね。
https://2026.tiff-jp.net/news/ja/?p=69294
次のインタビュー記事でジャックは、ノンバイナリーの俳優として女性的レズビアンを演じた本作での経験や、トランスジェンダーとホラー映画の本質的な結びつきについて語っています。『クイーンズ・オブ・ザ・デッド』の観客に何を期待するかという質問には、「ドレスアップして観に来て、たくさん笑ってほしい」と答えています。
https://www.them.us/story/jack-haven-queens-of-the-dead-interview-margaret-cho
マーガレット・チョー
パパ役
マーガレット・チョーが演じるのは、ケルシーの婚約者パイパー・キャラハン。「パパ」の愛称で呼ばれています。
パパ登場シーンの曲名は「POWERDYKES」(dykeは長くレズビアンの蔑称として用いられてきましたが、queerと同様、当事者がポジティブに意味を塗り替えて取り返した歴史のある言葉です)。登場シーンのかっこよさをさらに盛り上げる名曲で、私(主催者)のお気に入りシーンのひとつです。
https://youtu.be/ZNofTuSEXuA?si=tRECIxp8vm-tZ2j7
マーガレットは映像作品に多数出演しているほか、スタンダップ・コメディアンとしても人気です。日本では先月ようやく配信で観られるようになった大人気テレビドラマ『ヒーテッド・ライバルリー』にも出演オファーがあった……のですが、第1次政権時からトランプ大統領を批判し続け、ICE(アメリカの移民税関捜査局で、市民に度々暴力を振るっています)への批判も手加減なしのマーガレットは、撮影のためにカナダへ出国すれば韓国系ルーツでもある自分はアメリカ入国時に拘束されてしまうのではと懸念し、やむなくオファーを断ったのだとか。
https://www.out.com/celebs/margaret-cho-heated-rivalry
ドミニク・ジャクソン
ヤスミン役
ヤスミンを演じるドミニク・ジャクソンは、俳優やモデルとして活躍しており、著書として自叙伝”The Transsexual from Tobago”も出版しています。映画制作にはエグゼクティブ・プロデューサーとしても携わっており、1988年に殺害されたトランス女性にまつわるドキュメンタリー『I’m Your Venus』(2024年)は社会正義を訴える作品として高い評価を受けました。最新作は『Call Me Micky』という短編映画で、ちょうど今月、各所の映画祭で公開されたばかりです。
ヤスミンはカリスマ的存在のドラァグクイーンで、クラブ「グリッター・ビッチ」にVIPルームを用意してもらえる待遇の人気者です。ドレーたち「ヤム」の面々を振り回すこともありますが、やっぱりカリスマなので、一番かっこいい衣装の姿が公式グッズのTシャツにもなっています。
https://www.freshkillz.com/shop/p/qotd-yasmine-survive-survive-unisex-tee
クインシー・ダン=ベイカー
バリー役
バリーはドレーの妻であるリジーの兄で、つまりドレーの家族ということですが、ドレーが運営するドラァグたちのパーティーなど、クィアのナイトライフには理解がない様子。しかし、「ヤム」のトイレの詰まりをどうにかするようリジーに頼まれ、しぶしぶパーティー会場を訪れたところで、ヤムの人々とともにゾンビ・パニックに巻き込まれます。
そんなバリーを演じるクインシー・ダン=ベイカーは、映像作品への出演も多くありますが、ニューヨークの劇場でステージアクターとしても活躍しています。先述のとおりバリーはクィアとは縁遠い人物として登場しますが、それゆえに、生き残るための連帯を描く本作においては重要人物ともいえます。いくつもの場面で本当にいい表情をするので、どうぞご注目ください。
リキ・リンドホーム
リジー役
看護師のリジーは、ゾンビ・パンデミック発生時、勤務先の病院にいます。そして患者のジェーンとともに病院を脱出し、「ヤム」にいる妻のドレーとの合流を試みます。兄のバリーいわく「毎週スマホをなくしてる」という、少しうっかりしたところのあるリジーは、無事にヤムにたどり着けるのでしょうか。
リジーを演じるリキ・リンドホームは、『ミリオンダラー・ベイビー』のマーデル・フィッツジェラルド役を皮切りに数々の映画に出演しているほか、ケイト・ミクーチと「Garfunkel & Oates」というコメディ・デュオを結成し、ロサンゼルスを拠点として活動しています。『LEGO ムービー 2』の「Everything Is Awesome (Tween Dream Remix)」という楽曲でも、このデュオの歌声を聴くことができます。
https://youtu.be/lUEbWo1uIrg?si=3BuRXGjOOKgZPmZO
シャイアン・ジャクソン
ビリー役
クラブ「ヤム」のバーテンダーであるビリー役のシャイアン・ジャクソンは、ミュージカルを中心に活躍する俳優で、数々のメインキャストを演じてきました。日本でも大人気のテレビドラマ『glee/グリー』にはダスティン・グールズビー役で計3話に出演しましたが、残念ながら歌唱シーンはありませんでした。
本作でもビリーの美声を聴けるのは台詞のみですが、本映画の公式インスタアカウントのハイライト「Dream Team」に、撮影現場で歌うシャイアンが映っています。
※このハイライトには本編のネタバレが若干含まれます。
サモラ・ラ・ペルディーダ
ジャックス役
ジャックスはクラブ「ヤム」のゴーゴーボーイ(ゲイクラブなどのダンサー)のひとりで、ニコの友人でもあります。ジャックスを演じるサモラが主な活躍の舞台としているのはミュージカルです。ちょうど今フィラデルフィアで上演中の『Horsegirl & Cowdaddy』から、名前を「Samora de la Brisa」に変えて出演しています。
昨年のものですが、サモラのパフォーマンスの紹介と動画を次のサイトで見ることができます。
https://playbill.com/article/playbill-songwriter-series-samora-la-perdida
ジュリー・J
ゾンビクイーン役
本作のメインビジュアルやトレイラーで最もインパクトが強いのは、やはり青いロングヘアーのゾンビではないでしょうか。その「ゾンビクイーン」を演じているジュリー・Jは、自身もドラァグクイーンとして活躍しており、ジンジー役のニナ・ウエストらのエッセイ集『No Tea, No Shade』にも執筆者のひとりとして参加しています。
https://www.ninawest.com/books
本編ではゾンビの姿で出演している場面が多いですが、次の記事では貴重な人間の姿の「ゾンビクイーン」を見られます。ゾンビ姿と見比べると、特殊メイクの見事さもよくわかりますね。
https://www.fangoria.com/queens-of-the-dead-new-look/
